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おかーちゃん。  

おかーちゃん、といっても私の母のことではありません。

おかーちゃんは我が家の黒猫軍団の女ボスであり、
猫軍団の総ボスでもあります。

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ボスにふさわしく、鷹揚でめったに怒らず、
どの猫にも平等な態度を取り、喧嘩をすることもありません。
体は小柄です。力もあるわけではありません。
それをカバーする人格ならぬ猫格が備わっているのでしょうか。
頭も良く、慎重な性格です。

現在は推定6~8才くらい。
そのハズなのですが、獣医さんに言わせると「年齢よりかなり老けている」とのことです。
早老の理由はすぐにわかりました。
何度も何度も子供を産んでいるからです。
私が見聞して知っているだけでも4回は出産しています。

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<体毛に白髪が目立つようになってきました>


おかーちゃんの昔話をすこし。

頭の良いノラのメス猫というのはある意味厄介です。
仔猫をきちんと育て上げてしまうからです。
そして、子供を育てるためならゴミも漁るし、人家に侵入して
食べ物を失敬することも厭いません。
そして仔猫を守るため攻撃性が増します。

母猫の逞しさや強さやずる賢さは相当なものです。
おかーちゃんも多分に漏れずそのようなメス猫でした。
つまりは、問題猫としても有名だったのです。


まだこの活動を始める前に、路上でおかーちゃんを見かけたことがあります。
その時は雨が降っているわけでもないのに、彼女の足元付近が濡れていました。
始めは血かと思いギョッとしました。

よく見ると、おかーちゃんのオッパイから母乳が流れ続けていました。

路面をぬらしていたものの正体は水でも血でもなく母乳でした。

近所の人の話によると、
またおかーちゃんが出産したが子猫は保健所に連れて行かれたようだ、
とのことでした。連れて行った人の見当はついていましたが
どうすることもできませんでした。

おかーちゃんは
帰ることのない仔猫を探して、目立たないように小さな鳴き声で
子供たちを呼び続けていました。
何日も何日も。
そのあいだもおかーちゃんのオッパイからは
絶えることなく母乳がほとばしり、路面を濡らしていました。

飲む仔猫はいません、でもおかーちゃんの体は母乳をせっせと作り続ける。
母乳だけであんなに膨らむだろうかというくらいに
オッパイが異常な腫れ方をしていた記憶があります。
推測ですが今思えば乳腺が炎症を起こしていたのではないかと思います。
なぜすぐにあの時、保護しなかったのかと反省しています。
感染症で命を落とす危険もあったのに。


この活動を始めて最初にTNRをやるのはおかーちゃんと決めていました。
おかーちゃんは頭が良いので捕獲にも随分苦労しました。

地域猫として一度は戻しましたが、問題猫として有名だったため
おかーちゃんが毛嫌いされたままの状態はあまり変わりませんでした。
人から危害を加えられそうな出来事もあり、
急遽家猫修行をさせることに変更しました。

家猫修行をしていた新参猫だったはずなのに
いつのまにか保護猫たちのボスになっていました。

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<ベロが出たままのボス>

体も小さいし、メスだし、新参だし。なんでだろ?
よくわからないけれど、猫たちが
「彼女がボスだ」
そう決めたなら
私が異を唱える必要もなしで現在に至ります。


そして現在のおかーちゃん

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なにやら風格があります。


おかーちゃんは滅多に鳴きません。
ご飯をくれ、遊んでほしい、構って、などは
全部ボディランゲージです。
頭突きに始まり、猫パンチ・猫キックにスリゴロ、
とにかくアクションで知らせます。
鳴き声が聞けたら相当にレアな体験です。

ですが、春先だけは別です。この時期だけ鳴くのです。
あの仔猫を探していた時のような小さな声で。
部屋や納戸の暗がりに向かって鳴いています。

それを聞くたびに私は苦しいような、切ないような、泣きたいような、申し訳ないような
何とも言えない気持ちになります。

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春はもうすぐ。

でも私にとっては
そんなこんなで切ない時期でもあります。



<記事 つわこ>





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